オーナーとして独立するまでの経緯は?
独立を考え始めたのは、夫の定年退職を控えたタイミングでした。当時は子どもがまだ学生でお金がかかる時期だったので、「将来のために新しいことを始めよう」と考えるようになりました。いくつか候補を考える中で、暮らしのインフラでもあるコンビニに可能性を感じ、最終的にご縁があったファミリーマートで独立を目指すことにしました。まずは店舗運営を学ぶために、アルバイトとして働き始めました。以前やっていた接客の仕事の経験や、もともと人と関わることが好きな性格を活かして、特に接客に力を入れました。お客さまと会話をする中で顔を覚えていただき、「今日もおつかれさま」「いつもありがとう」などと声をかけていただけることが増えて、働くやりがいが大きくなっていきました。さらに、店長として店舗運営についても一通り経験して、「独立してもやっていけそう」という自信がつきました。最後は、働きぶりを見守ってくれていたSV(スーパーバイザー)と夫が背中を押してくれました。
アルバイト時代の経験は今にどう活きていますか?
アルバイト時代に出会った店長やSVは、「どうしたらお客さまに喜んでいただけるか」を一番に考える人でした。その考え方を近くで学べたことが、オーナーになった今でも活きています。たとえば、商品の向きを揃えたり、奥にある商品を前に出したりすることも、お客さまが商品を選びやすくするために大切なことです。売場がきれいになると、自然と売上もついてきます。お客さまから「きれいな店舗だね」と声をかけていただいたときは、「丁寧に取り組むとちゃんと伝わるんだ」と嬉しくなりました。また、立地によって求められる商品が異なることも、アルバイト時代に学んだことです。オフィスが近くにある店舗ではすぐに食べられる軽食系の売れ行きがよく、住宅地では惣菜などを購入されるお客さまが多い傾向です。とはいえデータだけは分からないことも多く、店舗を見渡して、お客さまと直接関わることで初めて見えてくることもあります。だからこそ今でも店舗に立ち、お客さまとお話しする時間を大切にしています。スタッフにもその意識を共有し、一緒に考えながら店舗づくりに取り組んでいます。
これからの目標を教えてください
オーナーとしての目標は、近所のお客さまに「近くにあるのがこのファミリーマートでよかった」と思っていただけるような店舗にすること。日々の接客の中では、お客さまとの何気ないやり取りから多くの気づきをもらっています。例えば、「この商品はどこにあるの?」といった声や、「いつもこれを買うんだよ」といった会話をきっかけに、売場の配置を見直したり、商品の発注を工夫したりしています。この積み重ねが、「また来よう」と思っていただける店舗づくりにつながるはずです。今では子どもも大きくなり、「いつでもお店を手伝うよ」と言ってくれるようになりました。家族の支えがあるからこそ、安心して日々の仕事に向き合えています。広く人生の目標を掲げるなら、これからも家庭も大切にしながら充実した毎日を積み重ねていきたいです。